今シーズンも沢山のスポンサー様のご協力の元、マルマエMTRより全日本ロードレース選手権全6戦にフル参戦。J-GP3クラスで3度目のチャンピオンを目指す。昨年のシーズン終了後からマシン造りに取り掛かり、テスト走行も早々にスタートした。比較テストが出来るようにマシンも2台用意し、エンジンや車体の組み合わせ等の検証が出来た。
開幕戦の栃木県モビリティリゾートもてぎのコースは、大小6本のストレートをもつブレーキングと加速の繰り返されるレイアウト。ストップアンドゴーが得意ではない徳留ではあるが、もてぎでの表彰台登壇や勝利確率は高く相性が良い。全日本公開テストがレースウィークの一週前の週末にかけて行われた。その数日後再びサーキットへ搬入と、かなり慌ただしいチーム泣かせのスケジュール。今年も一日早い木曜日からレースウィークの走行が始まった。
木曜日・金曜日はそれぞれ2回ずつ合同走行が行われた。木曜日は総合6番手、金曜日の午前は7番手タイム。徳留の調子も上々で、順位やタイムはこれからであるが例年よりエンジンも快調に走っている。しかし金曜午後の走行中、V字コーナーで前を走る選手のハイサイド転倒に巻き込まれてしまい、徳留も激しく転倒してしまう。幸い骨折等の大きな怪我はなかったが、夕方には内出血のため左膝が大きく腫れ上がり、翌日の予選でマシンに跨がれるのか?と言う事態に。マシンの損傷も大きく、メカニックたちは土曜日の予選に出走するべくイレギュラーな修復に追われる事となった。
徳留の身体の方だが、ドクターのアドバイスにより腫れを抑えるために膝をアイシングしながら包帯で圧迫。その甲斐あって予選日の朝には膝の曲がりが復活。腫れは残るもののマシンに乗れそうだ。J-GP3クラスの予選は朝9時35分から行われる。
徳留は予選開始と同時にコースイン。身体の調子と修復したマシンのチェックがメインとなったが、まずまずのペースで周回を始める。最終的にはウィークでの自己ベストの2分1秒544をマークし3列目8番手グリッドを獲得。しかしながらマシンの調子が上がらず、トップスピードも伸びていない。足回りもコーナー立ち上がりで大きな挙動が出るだけでなくブレーキング中の安定度も低く、日曜日に向けて不具合を解消させる必要がある。
迎えた決勝日。早朝8時からのウォームアップセッション。気温は12度で路面温度もかなり低い。
エンジンの調子とサスペンションセッティング変更を確認しながらの周回。足回りは幾らか解消したようだ。
土曜日までの陽気はなく、太陽もなかなか顔を見せず曇り空となった決勝レース。徳留は3列目8番手グリッドからのスタート。
スタート自体は良かったが、コーナーアプローチでの場所取りが悪く、加速も鈍りポジションを挽回出来ないまま12位に落としコントロールラインを通過。前に遅れないように急速に順位を挽回したい徳留。2周目に10位に上げたものの、その後の順位上げに手間取り、7周目にようやく8位に上げるが、既に前の集団には大きく離されてしまった。
若手の集団を抜け出し更に前に追いつきたい所であるが、調子の崩れたエンジンでは逆にスリップを使われて抜け出せない。
10周目に一時10位に落とすがすぐに挽回。レース後半には更にペースを上げ後続を振り切り、グループトップの8位で開幕戦のチェッカーを受けた。