オートポリスハイライト

遂に最終戦!九州オートポリス!

  新型コロナウィルスの影響で当初のスケジュールから変更となり、今年は大分県オートポリスで最終戦の開催となった。今回で例年よりひと月以上も早くシリーズは幕を下ろすこととなる。各地域、緊急事態宣言の真っ只中ではあるが、感染症対策を十分に施しての全日本ロード開催となった。

オートポリスは阿蘇の外輪山に位置する風光明媚なロケーションにレイアウトされたサーキット。自然の地形を活かしアップダウンも大きいダイナミックなレイアウト。徳留にとってはとても相性の良い地元のサーキット。標高の高い山地に位置するが故に、天候に左右され易いサーキットでもある。 前戦岡山では後方5列目からの追い上げの末の5位。シリーズランキング4位で迎える地元での最終戦。今年のベストリザルトを期待したい。

このレースウィークは台風14号が接近。金曜日のART合同走行はその影響を受ける事になった。雨となったJ-GP3の午前中のセッション中にオイル漏れの車両が発生。走行が中断しオイル処理に時間を要しそのまま終了。午後は序盤こそドライとなったが、雨が降り出し風も強くなり不安定な天候となった。以降台風による天候悪化の為、全ての走行はキャンセルとなった。

徳留はウェット・ドライ共に波に乗れておらず総合では7番手タイム止まり。台風は夜のうちに通過する予報で、明日の天気は回復する見通し。しかし午前中のJ-GP3の予選は微妙なコンディションとなりそうだ。

公式予選 9位 2’00”881

予報通り、台風は夜のうちに過ぎ去った。雨は朝方まで降り続いた為、路面は完全にウェット。しかし先に行われたJP250クラスの予選終了時点で所々乾き始めており、J-GP3の予選は難しいハーフウェット路面でのスタートなった。

予選の終盤にかけて路面のコンディションが良くなる事を見越し、徳留は中古のスリックタイヤでコースイン。足回りのセッティングは完全にドライセッティングではなく、濡れた路面に合わせ幾分柔らか目にセット。セッション後半に乾いて来る路面に合わせ直す必要があるが、場所によっては時折深い霧が立ち込めたり、雨が落ち始めたりで常に不安定な状態。いつ走行が不可能になるか分からないと、徳留はピットインを避け走り続けている。

予そんな中、走行終了間際までほぼ全車タイムを更新していく。徳留はラストのアタック中、タイム詰め所のコーナーでペースの上がらないライダーに前を塞がれ大きくタイムロスしてしまう。それでも自身の予選タイムを上げ9番手。
決勝レースは3列目からのスタートとなる。今年の集大成。決勝での追い上げに期待したい。

ウォームアップ 5位 2´00"010

決勝日は完全なドライコンディションとなった。朝のウォームアップは8時00分からのコースイン。

まだ路面温度も低い中ではあるが、燃調やギアレシオ、足回りのセッティングが良い方向に向いたようで、徳留は走行開始早々からタイムを更新してきており、決勝に向けた準備が整いつつある。

徳留は3列目9番手グリッドからどこまで追い上げられるのか。午前11時前にJ-GP3のレースがスタート。今回も好スタートを決め、6番手で1コーナーへ進入。

1周目をそのまま6番手でコントロールラインを通過。2周目の1コーナーで田中をパスし5位。トップ尾野から高杉・小室・細谷・徳留・木内と続く。早めの挽回を狙う徳留は、2周目の最終コーナーで細谷のインをつき4番手にポジションアップするも、ストレートで細谷が徳留を抜き返す。なかなかペースの上がらない細谷とトップ3台との間隔が開いてしまい、最大で3秒の差が付いてしまう。残り9周。徳留はスリップストリームから細谷を1コーナーでパスし4位に。しかし翌周には細谷にストレートであっさり抜き返される。

中盤にかけて2位3位のKTM二人のペースが上がらなくなる。逆に4位細谷と5位徳留がペースアップ。残り5周となったホームストレートで遂に細谷が3位小室をパス。続いて徳留は残り4周の第2ヘアピンで小室を抜き4位に。レースは残り3周。2位高杉を1コーナー進入で細谷と徳留が一気に捕らえ、それぞれ2位3位にポジションアップ。

2位に上がった細谷を先頭に徳留・高杉・小室・木内と続く5台の2位争い。
その中リードする細谷に徳留が肉迫。迎えたラストラップ。

コース中盤の登り100Rで差を詰め第2ヘアピンで並びかけ、10%下りジェットコースターストレートから続く後半の登りセクションの切り返しで細谷をパスし2位に浮上!そのまま後続を振り切り2位でチェッカーとなった。
地元九州で今季初となる表彰台を獲得!
今回も最後まで決して諦めないレースを見せた。

年間ランキング4位
78ポイント(トップから65ポイント差)

とても嬉しいです!地元での最終戦でようやく表彰台。しかも競り勝って2位。ここまで表彰台から遠ざかっていたのでほんとに良かったです。戦えるマシンを用意してくれたチームの皆に感謝です!3列目でしたが得意のスタートも決まったので、どんどん前を追うつもりでした。

今年ずっと調子が良い細谷選手のマシンがとても速く、コーナーで抜いてもストレートで抜き返して来るので、前を追ってくれることを期待しましたが、序盤のペースが上がらずトップ争いと離されてしまいました。KTMの2台はきっと落ちて来ると思っていたので、追い付いてからは一気に前に出ました。3位よりも2位!と、最終ラップには朝のウォームアップで試していた登り区間でのパッシングが上手くいきました。最終コーナーではイエローフラッグ(アクシデントによる追い越し禁止)が出ていたので、強制的に3位になる前に早めの仕掛けをしていて良かったです。

岡山同様、レースまでにサスセッティング、エンジンのセットアップ、ギアレシオ等々、いろんな面を見直した事でマシンと一体感が出ました。 今シーズンは開幕戦から思ったような結果が残せず苦しみましたが、シーズン後半にかけてスタッフの頑張りやご協力して頂く方々の助言もあり改善する事が出来ました。

今年はいつもより大分早いシリーズ終了となりましたが、このようなコロナ禍でもレースの開催の為にご尽力頂いた各サーキット様や関係者の皆様にお礼を申し上げたいです。 そしていつも支え続けて頂いているスポンサー様方、チームの皆、様々な場面でご協力して頂いている方々、応援して頂いているファンの皆様、 沢山の方々のお陰でレース活動が出来ています。皆様の熱いサポート本当にありがとうございました。