もてぎハイライト

2021年の2戦目は宮城県SUGOでの開催

  仙台市内から約20キロ南に位置するスポーツランドSUGO。 アップダウンに富みハイスピードなコーナーが続くダイナミックなレイアウト。 特に最終コーナーからのホームストレート前半は10%の急な登り勾配。ストレートを駆け上がるときは空しか見えないほどである。 山の天気は変わり易く、コンディションが安定しないのも特徴。 雨が上がると濃い霧で包まれることが多く、スケジュールに影響が出ることもしばしばである。 徳留自身、全日本初優勝の地SUGOを得意としている。 開幕戦もてぎで良くなかったエンジンのコンディション。原因究明の為に問題の出そうなパーツの交換や検証を行った。 しかしながら、一週間前に行われた菅生での事前テストでは思ったような改善が見られず、自己ベストの1秒落ちである1分36秒前半に留まった。 他車との差は歴然で、少しでもその差を詰めるべく現場での試行錯誤は続く。 レースウィークになると天候が悪化し、金曜日午前はウェット。午後は濃霧による視界不良の為、全走行がキャンセルとなってしまった。

公式予選 7位 1’49”790

予選は朝9時40分からの35分間で行われる。雨は降ったりやんだりでコンディションはウェット。霧の影響は無いものの、いつ視界が悪くなるか分からない為序盤から出来る限りペースを上げる必要がある。徳留は予選開始以降、滑りやすいトラックとウェットでのマシンに少しでも慣れる為連続で走り続ける。残り10分で水温調整の為ピットに入る。グリップのフィーリングは良く無いもののラストラップに49秒台に入れ7番手で予選終了。明日の決勝は3列目からのスタートととなる。

ウォームアップ 9位 1´44"344

迎えた決勝日。早朝8時40分からのウォームアップセッション。雨は夜半まで降り続いた為、路面コンディションはウェット。レインタイヤでコースインするが路面は所々乾き始めており、予選よりも全体のペースが速くなった。予選ではグリップ感に乏しくリアサスのセッティングを変更してのセッションだが、改善が見られ走りやすくなった。決勝までに路面コンディションは回復しスリックタイヤでのレースとなる方向なので、合わせ込みをする必要がある。エンジンの調子については低中速域での遅れは変わらず、少しでも改善させ決勝に備えたい。


迎えた決勝。このSUGOでも新型コロナ対策を十分に施した上で観客を迎えての決勝レース開催となる。路面のコンディションはほぼドライとなってきているが、路面改修されたホームストレートと1コーナーを始め所々半乾きな状態。午前10時46分にJ‐GP3のレースがスタート。

徳留は3列目7番手アウトサイドグリッドからまずまずのスタートを見せる。6番手で1コーナーへイン寄りに進入し更にポジションアップを狙うものの、インサイドラインは完全に濡れておりアウトから数台にパスされ8位に落とす。コース終盤のシケイン進入で山本を捕らえ7番手に上げオープニングラップのコントロールラインを通過。2周目には若手の若松を3コーナー立ち上がりでパスし6番手。バックストレートでは細谷に抜かれ7位に後退するも、3周目の1コーナーで前を行く高橋を捕らえ6番手に浮上。

トップ争いは4台となっており、5位細谷と共にトップに接近していく。部分的に濡れた路面に慎重になっているトップ争いとの差を詰めるべく、4周目にはラップタイムを1分36秒台に上げ更に接近。しかしそのペースアップが仇となり、徳留は6周目の1コーナーでフロントを滑らせ転倒を喫してしまう。すぐさまグラベルに倒れたマシンに駆け寄るが、レースに復帰するにはマシンのダメージは大きく成す術無し。無念のリタイヤとなってしまった。決勝レースでの転倒ノーポイントは2015年のSUGO以来。怪我が無かった事は不幸中の幸い。次戦6月19・20日の筑波には巻き返しを期待したい。

転倒はとても残念です。応援に応えられず申し訳ないです。またテストの段階から状況は良くないながらも頑張ってくれているチームスタッフに申し訳なく思います。 加速にハンディがあり、単独走行になるとスリップが使えず厳しくなる事が予測出来ていたので、周りが様子見している序盤に差を詰めておきたいと走っていました。 元々1コーナーは得意なコーナーで詰め所ではありましたが、マージンを残し走っていました。まさか湧き水ポイントがあったとは思いもしませんでした。転倒は完全に僕のミスです。 低速コーナーからの加速で置いて行かれる事はもてぎから変わりません。次の筑波は2レースありますし立て直ししたいと思います。 沢山のスポンサー様方、ご協力頂いている方々、また応援して頂いているファンの皆様どうもありがとうございます。

SUGO終了時点年間ランキング9位
11ポイント(トップから34ポイント差)