オートポリス戦ハイライト

前半戦を締める大分県オートポリスでの開催

昨年は熊本地震の発生の為開催が中止となったオートポリスラウンド。今年は2年ぶりに全日本選手権が開催されることになった。
鹿児島出身の徳留としても待ちに待った地元九州でのレース。
オートポリスは阿蘇の外輪山の中腹に位置する風光明媚なロケーションにレイアウトされたコース。アップダウンが大きくダイナミックで以前から徳留が得意としているコースでもある。
標高の高い山地に位置する為にSUGOと同様、天候によっては深い霧による視界不良が原因で走行が出来なくなるのも特徴である。

第4戦終了時点で年間ランキングは10位。地元で更にマシンのセットアップを進め少しでも上位に進出したいところだ。
ツインリンクもてぎでのレースを終え、2日後の火曜日には九州へ移動を開始。木曜金曜にオートポリスで事前テストが行われ、翌週にはレース本番というかなりタイトでハードなスケジュール。
徳留は前回のもてぎテストから股関節と腰周りに痛みを抱えており、何とかだましだましマシンに乗っている状態。2日間のテストは素晴らしい好天に恵まれ、GP2マシンで初めて走るオートポリスを堪能しながら順調にタイムを上げる。
他のコースと比較しトップとのタイム差は少なく、まずまずの調子でテストを終了。オートポリスのコースとSPEED UPとの相性も良いようだ。

週が明けレースウィークの天候の悪化が報じられていたが、金曜日の合同走行は何とかドライでの走行。
再び走り出しから調子良く午前はトップから1.5秒落ちの10番手、午後は体調が優れずまた終盤に雨が降り始めた事で順位は12番手に止まる。合同走行は総合11番手となっている。
コース前半から中盤までの区間タイムはトップと遜色ないが、登りコーナーの連続する後半区間で遅れを取っているようで、走らせ方とマシンのセットアップに悩むこととなる。

6月24日 土曜日 天気:雨 路面コンディション:ウェット

朝から深い霧が視界を遮り、すべてのクラスの予選がディレイ(遅延)されることになった。辛うじてJSB1000のみ雨の中で予選が成立。
それに続くJ-GP2の予選は一旦コースインはしたものの、大雨で危険なコース状況の為計測開始前に赤旗にて中断された。そのままキャンセルとなりSUGO同様日曜日の朝に予選が組み込まれる事となった。

公式予選  6位 2´04"860

本来ウォームアップが行われる時間帯に25分に短縮され行われる公式予選。朝方まで強い雨が降り続けていたが、各クラスの予選が始まる頃には雨は上がる。
J-GP2クラスは本日最終レースとなる為、予選も一番最後となる。路面は全面ウェットのままで各選手レインタイヤでコースイン。徳留は開始早々から好ペースで周回し周ごとにタイムを更新する走りを見せる。
路面状況も良くなってきたラストラップには前を行くライダーに進路を塞がれてしまうが、それでもベストラップを更新し6番手のタイムをマークし今シーズンのベストグリッドを獲得した。
マシンは極低速コーナーからの加速でスピンしトラクション不足な状態。それを改善出来れば更に速いペースで周回出来そうである。

GP2の予選終了後太陽の日差しによって濡れていた路面が急速に乾き始める。ただ天候は不安定で時折雨のぱらつく状況の中各クラスレースが進行。
ただJSB1000クラスのレースは雨でディレイ、レース中赤旗中断と天気に翻弄される。
この為スケジュールは遅れに遅れ最終レースのJ-GP2クラスは夕方4時頃にようやくスタート進行となった。コースは所々乾き切らない場所が点在。

後半セクションでは時折小雨が舞う中ドライ宣言の決勝レース。全車スリックタイヤでレースに挑む。徳留は今シーズンのベストグリッドとなる2列目6番手からレーススタート。ここで前回のもてぎ同様、スタートで出遅れる。
順位を11位に落とし1周目のコントロールラインを通過。
ペースの上がらないケミン・クボを抜きあぐねる間に前と離されてしまう。クボを4周目の3コーナーにようやくパスし10位に上がると、翌々周の1コーナーで伊藤勇樹をパスし9位。10周目の1コーナーで今度はベテランの井筒を抜き去り8位に上げると、同じ周に5位を争っていた生形と三原のスズキ勢が絡んでクラッシュ。これで徳留は更に2つ順位を上げ6位に浮上する。
その後は最終ラップまで井筒と抜きつ抜かれつのマッチレースとなるが、レースも残り2周となる13周目に徳留はベストラップをマークする走りで引き離しにかかる。
そのままバトルを制し今シーズンベストリザルトとなる6位入賞となった。今回もスタートでの出遅れが悔やまれるレースとなったが、沢山の応援をバックに追い上げと好バトルを展開。地元のファンを始めとした応援に応える走りを見せた。

これで前半戦が終了。ポイントランキングでは今回徳留は15ポイントを獲得。前回より順位を1つ上げ、8位クボと同ポイントの9位となっている。
JSB1000クラス以外は約3ヶ月の長い夏のインターバルに突入する。次戦は9月30・10月1日岡山国際サーキットでの開催となる。

九州でベストな結果が出せて良かったです。
今回地元鹿児島を始め沢山の方々に応援に来て頂いてとても励みになりました。ありがとうございます。
それにも拘らず天候によってはレースが出来ないかもしれないという微妙な状況でした。まずは無事にレースが開催されて本当に良かったです。
レース序盤のうちに上位に上がるつもりだったのですがスタートでつまづき、その後の順位上げも簡単ではなく前のグループに離されてしまいました。

レース中は時折霧がかかり始め、特に後半セクションでは小雨も降ったりしていたので、いつ赤旗が出てレース中断成立となってもおかしくないと思って走っていました。ですから井筒選手に追い付いてからは早く抜いて出来るだけ毎周コントロールラインを前で通過しようと心掛けました。最終的には46歳対決(笑)で競り勝つことが出来て良かったです。
今回もチームの皆がサポートし合って支えてくれたお陰で走りに集中出来たし、いいレースが出来ました。本当にありがとうございます。

また前戦から続く身体の不具合は今回も芳しくありませんでしたが、他チームのトレーナーさんのサポートもありバイクに乗ると痛みも軽減されました。
次の岡山まで時間が空くので身体の治療は勿論、残り2戦では更に上に上がるためにテストを行い、走り込みとマシン作りをしたいと思っています。

いつも応援して頂いている沢山のスポンサー様、ファンの皆さん、そして松永さんを始めとしたチームの皆に感謝しています。
レースは約3か月ほど空きますが残りのシーズンも応援宜しくお願い致します。