2008 第二戦筑波サーキット

2012年全日本ロードレース選手権も遂に最終戦を迎えた。
ポイントリーダーとして挑む鈴鹿大会。
徳留のロードレースデビューの地でもあり、1996年には日本GPで優勝経験もある鈴鹿サーキット。

鈴鹿サーキットは2009年の東コース路面改修に続き、西コースも冬季に18年振りの路面改修が施され、各クラスでコースレコードが更新される可能性が高い。

チャンピオンシップポイントは岡山終了時点で、徳留が114ポイントを挙げトップ。
2位は17ポイント差の97ポイントで長島哲太、3位95ポイントの山田誓己。4位は94ポイントで山本剛大と仲城英幸が並び、
6位に國峰啄磨が92ポイントと、2位から6位までの5人が5ポイント差で接近している。

徳留がチャンピオンを決める為の最低条件は、長島が優勝しても徳留は12位以内に入ることである。
よほどの事が起こらない限り栄冠は徳留の頭上に輝くのだが、最終戦を有終の美で飾りタイトルを決めたいという気持ちに何ら変わりはない。

不発に終わった岡山戦からの短いインターバルで、MuSASHi RTハルクプロはマシンの更なるバージョンアップを図った。

さすがはハルク!
これまでの仕様に比べ、明らかにマシンのポテンシャルを上げてきた。
その甲斐もあり、木曜の特別スポーツ走行1回目で昨年の予選タイムを上回る2’19”503のトップタイムをマーク。
好調な滑り出しに、徳留はトップの車両との差が埋まったことに喜びを隠せないでいる。
サスペンションのセッティングを好調だったオートポリスと同仕様に戻したことも功を奏している。

金曜日のART合同走行では、総合で2’18”933で5番手タイム。 
トップは17秒台に入ってきているが、予選では更に上を狙っていきたいところだ。

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ブリヂストン
HONDA
鈴鹿サーキット
ハルクプロ
武蔵精密工業株式会社
公式予選1回目


  午前10時過ぎから40分間で行われる予選。

好調の西コースセクションとは逆に、ペースがなかなか上がらない東コースのタイムを詰めるべく、サスセッティングを柔らかめに設定変更し予選に挑む。

結果、東の区間タイムも上がり、序盤に2’18”408のベストタイムをマーク。
残り約20分。まずは17秒台に入れることが目標となるのだが、予選終盤はライバルと牽制し合い過ぎ、全くタイムアタック出来ずにあっけなく予選は終了。

結果2列目6番手で明日のスタートを迎えることとなった。
ポールポジションは要所要所でスリップを使うことに成功し16秒台のスーパーラップをマークした同じBS勢の山田。

徳留にとって悔やんでも悔やみきれない予選となったわけであるが、決勝日は前々から雨の予報が報じられており、
レインコンディションになるであろう決勝に向け、セッティングも頭の中もシフトしていく事になる。
公式予選2回目
朝9時からのウォームアップ走行。
天気予報は当たり、路面は全面ウエットコンディション。
ぱらぱらと雨は降っているが雨量は多くない。ウェットの鈴鹿サーキットの感触を掴むべく周回を重ねる。
☆決勝レース☆ 15周  路面コンディション ドライ 




正午過ぎスタートのJ‐GP3決勝。
1レース前のJSB1000レース1途中から雨足が強まってくる。
コースインの時間となり、普段通りサイティングラップ後一旦はグリッドに付いたものの、サイティングラップで転倒者が出るなど、
コースは厚い水膜と流れる川によって非常に危険な状態となっている。

その結果スタートディレイが宣言され全車ピットで待機となった。
天候が回復すれば、約30分後の午後1時に周回数を本来の12周から8周に減算し、サイティングラップスタート予定、という発表となっている。
昨日までの晴れ晴れとしたドライコンディションとは打って変わって、ピットの外は危険な状態。この大雨の中で無事に完走しなければならない。
どういうレース展開となるのか・・・
静まり返るピット。

そんな中、マシン整備を進めていた飛鳥井メカが、すくっと立ち上がり “チャンピオン!” と歓喜の雄叫びをあげた。
天候は一向に回復せず、午後1時を前に決勝の中止が決定。その発表を真っ先に確認したのだ。
MuSASHi RTハルクプロのピットは、初のJ-GP3チャンピオン獲得に歓喜の渦に包まれた。

今回のポイントは公式予選の順位に対し、通常のハーフポイントが加算される事となる。
トータル123ポイントと伸ばし2位に13.5ポイントの差をつけ、徳留が念願のタイトル獲得となったのだ!

徳留真紀のコメント
やりました!!
ようやくチャンピオンになれました。
今年は全日本復帰12年目の年!長かった〜

実際、大雨で中止が発表される最後の瞬間まで、雨の攻略を考えていました 。
この雨量だと1周目から転倒者が続出するかもしれない。巻き込まれないように慎重に行く必要がある。
とんでもないトラブルやアクシデントを避けることが出来ればチャンピオンは堅かったし、とにかく落ち着いて自分の走りをしようと。
決勝が中止となって、さすがに拍子抜けしましたが、チームのみんなの喜んだ顔を見ていると実感が湧いてきました。
レースが出来ずに残念でしたが、タイトル獲得はシリーズ通しての結果。
シーズン真っ只中でレースが中止になる事もあるし、それがたまたま最終戦に重なっただけ。
ここ鈴鹿までに十分なリードを築けていたのは大きかったです。
中でも地元オートポリスで勝ったのが途轍もなく大きかった。タイトルに向けて大きく前進出来たレースだったと思います。
チームみんなが支え合い良いシーズンを送れた。最高のチームです。
J-GP3クラスは全車が4ストロークになった初年度であり、ブリヂストンタイヤの開発をしながらの参戦。
ライバルは開発2年目という事で最初から手強かったし、それを崩せたのは僕達のレースにかかわる全ての方のお蔭だと思います。
恩返しにもなったと思うし凄く嬉しいことです。
応援して頂いているファンの皆さんや家族にも感謝感謝です!
今年1年、本当にありがとうございました。