2008 第二戦筑波サーキット

J-GP3クラス第2戦目は茨城県筑波サーキットでの開催。

4戦を終え,暫定ランキング2位で挑む九州大会。
鹿児島出身の徳留にとってオートポリスは地元でもあり、表彰台獲得確率も高くこのコースを得意としている。
毎年地元からの応援も沢山駆け付け、俄然気合も入る。
前戦SUGOで不発に終わった分、九州でどれだけ力を発揮するのか注目が集まる。

標高も高い阿蘇の外輪山に位置するオートポリスサーキットは、アップダウンの中にハイスピードのコーナーリングが続く他には無い非常にダイナミックなコース。
この冬に路面改修が行われた事で、各クラスでコースレコードが更新されることが予想される。
大自然に囲まれたサーキット周辺は、非常に景色が良くツーリング客にとっても非常に良いロケーションでもある。

SUGO終了時点でGP3クラスの年間ランキングは、トップが1勝を挙げた仲城英幸。2位に2ポイント差で徳留。3位16ポイント差で山田誓己。
開幕優勝の山本剛大が22ポイント差の7位。2勝を挙げ速さを見せる長島哲太は2回の転倒が響き28ポイント差で8位に付けている。

レースウィークの数週間前に行われる事前テストが、今回レースウィーク中に組み込まれる事となり、水曜日から合同走行が行われた。
悪天候予報ではあったが幸運にもドライでの走行となり、徳留は自己ベストタイムをを0、5秒以上更新し1’57秒台に突入。
同じブリヂストンユーザーの山田に次ぐ2番手タイムをマークしている。


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ブリヂストン
HONDA
オートポリス
ハルクプロ
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公式予選1回目


朝9時から行われる一回予選。
ART走行の続きからユーズドタイヤでコースイン。
車体ポジションを変更したマシンを確認しながら、1’58秒台を数周ラップした後ピットイン。
前後共に新品タイヤを投入しタイムアップの為に再度コースへ戻る。
数周後に1’58秒でラップするもののタイムが思っていたより上がって行かない。順位は8番手あたりに沈んでいる。
残り時間は少ない。ピットではスタッフが焦りを見せるのは言うまでもない。
前後の間隔を整えるのに数周を要した為、残り時間は2分を切ってしまった。1周のみのラストチャンスのタイムアタック。
コース前半の区間タイムでベストを記録したものの、次の区間でペースの上がらないマシンに引っかかりタイムロス。
最後の区間でさらにタイムを上げ、コントロールラインを通過。自己ベストである1’57”263をマークし2番手へ浮上。今季初のフロントロー2番手グリッドが確定。 
コンマ5秒近く速いタイムをマークしコースレコードを更新した山田がポールポジション。3位長島、4位に山本、5位菊池、6位に仲城が付ける。
レース展開として、旋回している時間が長くグリップが高いコースの特徴から、終盤でのタイヤの消耗がキツくなる事を考えると序盤から飛ばし続けるとネガとなる可能性が高い。
レースに勝つには6台ほどの集団の中から、終盤に勝負の出来るタイヤマネージメントが必要である。
公式予選2回目


朝8時半からのウォームアップ走行。
タイヤの馴染みが良いこのコースでは他のコースの様にタイヤの皮むきを行わず、リアサスのセットを変更し確認を行う。
残り時間が少なくなった頃にピットインし、更にリアサスのセットを変更しコースへ復帰。1’59”3で7番手で終了。

☆決勝レース☆ 14周  路面コンディション ドライ 




午前12時前 J-GP3のレースがスタート。
徳留はまずまずのスタートで3番手で1コーナーをクリア。続く3コーナーで仲城と山本に先行を許し1周目のコントロールラインを5番手で通過。
この時点でトップ集団はトップ長島から9台。
徳留は3周目の1コーナーのブレーキングで山本をパスし4番手へ。
4周目には第2ヘアピンで仲城を捕らえ、6周目には同じく第2ヘアピンで長島をパスし2位へ浮上。


この辺りから集団が2つに分かれ始める。トップ争いは3台。ストレートスピードを活かし長島が徳留に襲いかかるが、徳留がブレーキングで抜き返すといったバトルを展開。
9周目、トップ争いから抜け出すためにペースアップを試みた山田だったが、コース終盤ミスにより何とコースアウトを喫してしまう。
その直後、徳留は長島を最終コーナー進入で抜き去りトップに浮上。しかし長島がストレートでトップに返り咲く。
バトルでペースが落ちた為、後続の山本と菊池が追い付きトップ争いは4台に膨れ上がる。
11周目1コーナーのブレーキングで長島を捕らえ徳留がトップへ。
しかし13周目長島がホームストレートで前、第2ヘアピンの進入で徳留がトップと白熱。
菊池は一気に後退し、徳留・長島・山本3台でのトップ争いはファイナルラップへ突入。
ストレートで再度長島が徳留をパス。1コーナーではイエローフラッグが降られており抜き返すことが出来ない。
コース中盤の第2ヘアピンでインを突き徳留がトップ。しかし後半セクションで長島が前へ。
迎えた最終コーナー。長島がインを締めたものの加速で体勢を崩し、加速重視で立ち上がっていた徳留が大逆転。
ハルクNSFをチェッカーラインへと真っ先に滑り込ませ、0.04秒差の僅差で地元での今季初優勝を達成した!

年間ランキングは今回5位の仲城を逆転。残り2戦を残し6ポイント差で徳留がトップに返り咲いた。

次戦は10月6・7日岡山国際サーキットでの開催だ!

徳留真紀のコメント
お待たせしました。ようやく勝ちました!ありがとうございます。
支え続けて頂いているスポンサーさん方やファンの皆さんに感謝します。
白熱したバトルの末の優勝は実感が物凄くあり、又、新しい体制と新しいバイク、地元での初優勝は最高です。
監督の本田重樹さん始め、メカのチャゲやチームのMuSASHi RT ハルクプロ皆で成し遂げられてとても嬉しいです。
テツとのバトルはとても楽しかった。タイヤはコントロール性がとても良く、マシンはセッティングも決まっていたお蔭で攻め続けることが出来ました。
前に出られそうな時は、常に仕掛けるという気持ちが今回の優勝に繋がったと思っています。
残り2戦、岡山、鈴鹿と気を引き締めて取り組みます。

皆様の応援とご協力、今後とも引き続き宜しくお願い致します。