2008 第二戦筑波サーキット

2009年の2戦目の舞台は地元九州オートポリス!

開幕の筑波では、全てのセッションでトップタイムをマークするスピードを見せた徳留だったが、
決勝は菊池選手の後塵を拝した形となった。

一ヵ月半のインターバルを終え迎えることとなった第2戦九州オートポリス。 
鹿児島出身の徳留にとっては地元でのレース。
アップダウンに富み、ハイスピードなコーナー区間が続くヨーロッパ風なコースレイアウトのオートポリスを得意としており、これまでの表彰台獲得率も一番高い。
また毎年、全日本一の観客動員数を誇り、ここで力が入らないわけが無い。

阿蘇の山間に囲まれた大自然の中に位置しており、雄大な景色に包まれている反面、天候が安定しないのも特徴。
一度雨が降ってしまうと濃い霧で包まれ、レースや走行スケジュールに影響が出ることもしばしばである。


一週間前に行なわれた合同テストでは、筑波以来のサーキット走行にも拘らず、走り出しからハイレベルな走りを見せ、クラストップタイムをマークしており絶好調。

金曜日に行われたART合同走行は、先述の濃霧の影響でスケジュールが遅れ、30分1回に短縮された。 
路面はセミウェット状態。 レインタイヤをボロボロにしながらも3番手タイムでまずまずの滑り出しとなった。

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事前テストから速いペースで周回していた徳留ではあったが、実は足回りのセッティングに問題を抱えており試行錯誤を繰り返していた。
路面のグリップは高いが、うねりやギャップが多いのがこのサーキットの特徴。
ましてや高い速度での旋回時間の長いコーナーが多く、タイムアップにはサスセッティングはかなり重要なのだ。

公式予選ではスタッフの頑張りのお陰で問題も大幅に改善された。
課題を残していたギャップの吸収性と旋回性の両立もかなりのレベルで向上。
徳留のタイムがそれを示しており、予選開始早々自己ベストと同等の1’58秒台に入れる。順位はもちろんトップだ。

サスセッティングはリア周りの安定感が増したものの、コーナーからの立ち上がりやS時コ−ナーでのフロントの追従性不足からくる暴れが焦点となる。
40分一回限りの予選のため、通常は更なる予選順位アップのために予選終盤に新品タイヤに交換するのだが、今回はタイヤ交換は行なわず決勝を見据えてサスセッティングに集中した。

それでも予選の最終周には自己ベストを僅かに更新する 1’58”656をマーク。
開幕から2戦連続、昨年の最終戦から3戦連続のポールポジションを獲得した。


 


 

フロント周りのセッティングに変更を行なって臨んだものの、強風下の走行でいま一つリズムに乗れず、
またユーズドタイヤの消耗度も激しかった為タイムが伸び悩み、結果7番手に終わったのだが
マシンのフィーリングは良く、決勝に向けて手ごたえを感じていた。





 

日曜の第一レースとして定着しているGP125の決勝レースだが、今回に限ってはアジア選手権併催の為、125は慣れない最終レースとなった。
冷たい風の吹く曇り空の中、GP125のレースは夕方4時過ぎにスタートの時を迎えた。

ポールポジションから痛恨のスタートミス。順位を8位辺りまで落としコントロールラインを通過。
トップグループは菊池・浦本・尾野・柳沢・岩田・篠崎・仲城と続く。早急な順位の挽回を試み、3周目には仲城と岩田を立て続けにパスし6位に上がる。
そしてこの頃からコースの登り区間で小雨が落ち始める。路面を濡らすほどの雨ではないが難しいコンディションでのバトルとなる。

6周目に柳沢を抜き5位、8台で形成される目まぐるしく入れ替わるトップ争いの中、
天気の好転を察した徳留は9周目には一気に2位にまで浮上する。
トップに立つタイミングを見計らっていたのだが、11周目トップを走る菊池が転倒。
予想外に1コーナーで雨がコースを濡らしていたようだ。
苦も無くトップに立った徳留は難しい路面に気を配りながら後続を引き離し始める。
しかしコースの中盤に差し掛かった時点で赤旗が提示され、レースが一時中断となる。

一旦ピットへ戻りタイヤウォーマーをセットし再スタートを待つ。

しかし、9周目終了時点でレース成立という裁定が下り2位が確定。
すっきりしない後味悪い結末でレース終了となった。
優勝は尾野。3位に菊池となった。

ランキング争いは2位のままだが、トップの菊池選手に僅か1ポイント差と詰寄り前半戦を終了した。


 




 


徳留真紀のコメント
 
本来自分のペースで走って引き離す展開を望んでいましたが、スタートで出遅れてしまい
更に小雨が落ちてきたので作戦を変更しました。
レースは125クラスらしい抜きつ抜かれつのバトルとなり楽しめましたね。
でもしっかり周りの動きも見えていたしレースをコントロール出来ていたので、
終盤に向けての順位上げも思うがままで余裕を保っていて、最後のスパートを決めるつもりだったんですが、
まさかそこで赤旗とは・・・。 天気は読み切れませんでした。
規定周回数はクリアしていなかったはずなので2ヒート目をやるだろうと思っていましたが、
赤旗のままレース成立となり残念です。
でも地元九州で表彰台に乗れたことと、ランキングでもポイント差を詰められたことは良かったです。
いつも頑張ってくれているチームの皆にもお礼が言いたいです。

応援して頂いている皆さん、本当にありがとうございます。
次戦のSUGOまでしばらく空きますが好調を維持し、後半戦での優勝とタイトル目指して頑張ります。