ポールスタートから2位表彰台獲得となった筑波戦から約2週間。 2007年全日本GP125の3戦目は大分県オートポリスでの開催。 阿蘇の外輪山の中に位置するオートポリスは、ダイナミックな大きなRの中高速コーナーが多く、景色やコースレイアウト共に、日本にはお目にかかれないヨーロッパ的な雰囲気を持つハイスピードコース。 調子は上々で地元九州。ましてや得意なオートポリスでのレースということもあり、俄然気合が入る。 ブリヂストンのタイヤテストは徳留が入院中に行われた為、事前テスト無しのぶっつけ本番のオートポリス入りとなった。 そのためウィークの金曜日に行われるART合同走行は、タイヤテスト・マシンセッティングと非常に貴重な走行時間となるのだが、天気予報はあいにくの雨模様。 しかし当日はなんと強風・大雨・霧の超悪天候に見舞われ、オートポリスの初日は予想外の終日走行中止と波乱の展開となった。 |
5月26日土曜日 天気 晴れ ☆特別フリー走行☆ 路面コンディション:ドライ 2’00”478 2位 |
金曜の悪天候はどこへやらの快晴。朝8時半から行われた15分の特別フリー走行。 |
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オートポリス特有の風が強く吹きホームストレートは追い風。 35分1回だけの予選が始まった。グリップ良いオートポリスの路面は、他のサーキットでは使わないような硬いタイヤが必要なこともある。決勝で気温と路面温度が上がった時のことを考慮し、固めのリアタイヤをテストのため装着し予選へ出走。初めて使うタイヤのためゆっくりとペースを上げる。フィーリングは思い のほか良く、中盤には午前のタイムを更新し2分を切る。 残り時間が15分を切った頃ピットへ戻り、従来から使っているリアタイヤへ交換し再度コースイン。 区間タイムではベストタイムを楽に更新してはいるものの、クリアラップになかなか恵まれず、一周をまとめることが出来ない。前後の間隔を見計らってタイムアタックに入ろうとするが、残り時間の把握が出来ておらず、いつの間にかチェッカーが振り下ろされ予選終了。結果的に予選序盤にマークした1’59”708 で7番手とかなり不本意な予選結果となった。 「マシンの仕上がりも悪くなく、予選タイムは出す機会が無かっただけ。レースに向けての自信はある。」と徳留は語った。 |
5月27日 日曜日 天気 晴れ ☆ウォームアップ☆ 路面コンディション:ドライ 2’00”609 7番手 |
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予選日までの晴れた天候と打って変わって決勝日は曇り空。ウォームアップでは前後共に中古のタイヤを装着し、レースへ向けての最終チェックとなった。日差しがない為、予選に比べ路面温度が10℃も低くフィーリングがピリッとこない。それでも2番手タイムをマークしウォームアップを終えた。 |
☆決勝レース☆ |
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当初、確実に予選でフロントローを得るつもりでいた徳留にとって、予想外の7番手3列目からの決勝レースを迎えるはずだったが、菊池選手が予選中の転倒による怪我で決勝出場を断念した為、 一列繰り上がりセカンドローからのスタートとなった。 やはり路面温度は上がり、予選で試した固めのコンパウンドのリアタイヤを決勝で選ぶことになった。作戦としては序盤トップ争いの中で抑え目に走り、タイヤの状態・周りの様子を見て後半に勝負を仕掛けるというもの。 午前11時決勝がスタート。 スタートに大失敗してしまい、ゆっくり目ペースで・・・なんて言ってられない状態。10位あたりまでポジションを落としており、少しでも早く順位を回復させる必要があった。一周目を9番手で通過し、3周目には一気に6位、トップ争いの集団へ割って入り4周目には更に4位と怒涛の追い上げを見せる。コーナー区 間でアドバンテージがあり、パッシングポイントは1コーナーへのブレーキングと、コース中盤中速の左コーナーからの立ち上がりで詰め第2ヘアピンへのブレーキング。その後周ごとに順位を一つずつ上げ、ペースの上がらないトップグループを振り切る為に7周目にはついにトップへ浮上する。 4周に渡ってトップを快走し後続を引き離していくが、それまでトップグループの中で温存していたチームメイトの井手選手に先行される。チェッカーまで残り4周。何とか踏ん張って最後の周までチャンスを残しておきたかったが、ジワジワ離され前回の筑波同様2位でゴールとなった。 |
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ウィーク通して良い走りが出来ていたし勝ちたかったです!予選ではポール狙っていましたが、うまく噛み合わず、決勝ではスタートをミスしたのが全ての敗因でしょう。序盤の無理がたたってしまいタイヤが終盤にきつくなってしまいました。その変わりに井手は苦手なスタートに成功し、タイヤを温存出来たのが勝因で しょう。 |