今期3戦中2度の2位表彰台を獲得。前半戦をランキング2位で折り返し、約3ヶ月の長いインターバルを終え迎えた後半戦。 2007年全日本GP125の4戦目は、宮城県仙台市郊外のスポーツランドSUGOでの開催。

スポーツランドSUGOは、比較的開き角度の大きい中速コーナー主体で、自然の地形を生かしたアップダウンの激しいレイアウト。特に最終シケインからの10パーセント登り勾配のホームストレートは有名である。

インターバル中に行われたタイヤテストでは、限られた走行時間の中でブリヂストン勢のトップタイムをマークしており、相変わらずの好調を維持していた。

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8月24日金曜日 天気:晴れ
☆ART合同走行☆
路面:ドライ 1’36”052 3位
 
 

東北SUGOでも今年の夏はまだ暑い。気温は昼になると30℃を超え、路面温度も50℃を軽く超える。
BSテストでの自己ベストタイムをなかなか更新出来ずにいたが、総合では3番手とまずまずの滑り出し。

 
 
8月25日土曜日 天気:晴れ
☆公式予選☆
路面コンディション:ドライ 1’35”966 7位
 

 

GP125の予選は8時半から50分間で行われた。

決勝レースの行われる昼前の路面温度は50℃を超えるため、ハード目のコンパウンドのリアタイヤをテストする必要があった。予選開始時刻の路面温度は30℃程度ではあるが、低温時でのチェックを行いながらの予選出走となった。
しかし、いざ予選が始まると予想以上にこのリアタイヤのグリップが上がらず、タイム アップどころかこのままではキャブセッティングや足回りのセットの確認も出来ない。
ピットへ戻った中盤過ぎ、決勝レースでは使えない柔らかめのリアタイヤへ交換し再度コースイン。

イメージより旋回性の上がらない車体セットのままでのタイムアタックとなったが、最終ラップに辛うじて1’35秒台に入れた。しかし結果総合7番手と想定タイム・グリッド共に不本意な予選結果となった。

 
8月26日 日曜日 天気:晴れ
☆ウォームアップ☆
路面コンディション:ドライ  1’36”529 8番手
 

 

3列目からのスタートとなるため、重要なのはスタートでの挽回と、序盤に出来るだけ離されない様に走る事である。
その為、朝のウォームアップではハードコンパウンドのリアタイヤを装着し、2周のみ皮むきを行なった。
レースで使うハードコンパウンドのタイヤは暖まりが悪く序盤厳しいからだ。

予選で頻発していたシフターのトラブル、キャブレーションのセッティングの見直しも行ったが、この走行でもなかなか
解消出来ずにいた。


激しい追い上げの展開となった決勝。3戦連続表彰台獲得!激しい追い上げの展開となった決勝。3戦連続表彰台獲得!

 

3列目7番手からまずまずのスタートを切り、1周目を6位で通過。 レースは序盤からペースの良いダンロップ勢の富沢と仲城、ランキングトップの岩田の3台が逃げる展開。

ハードコンパウンドのリアタイヤは、皮むきをしていたにも関わらず、予想以上にグリップが上がらない。同じタイヤを選択していたチームメイトの井手と共に序盤は我慢を強いられる。

この頃、トップ富沢は一人旅となり始め、そのハイペースに付いて行けなかった岩田・仲城が2位争いを形成。徳留を含む3台での4位争いとはこの時点で5秒の大差が付いていた。

タイヤのフィーリングが良くなり始めた4周目あたりから徐々にペースを上げる。
単独4位にポジションを上げた徳留は、単独で猛烈なペースで周回し始める。2位争いのペースより1周に付き0.5秒から1秒も速い1’35秒中盤のペースでの追い上げを見せ、残り9周の段階で完全に2位争いに追いついた。

そのままの勢いで抜き去る事も可能だったが、パッシングポイントである1コーナーで他者の転倒の影響で、2周ほど黄旗提示され追い越しが制限されていた。そのためタイヤの状態も考え様子を見ることに。

残り5周で前へ出て見るが、筑波のレース同様に後続を振り切れない。ラストラップに入るまでに各ライダーとマシンの状態を把握しつつ、ついに最終ラップを迎える。
まずは1コーナー進入で一気に2台をパス。しかしバックストレート前のハイポイントコーナーで岩田が再び仕掛けてくる。

最終シケインからの立ち上がり加速のアドバンテージを活かし、前を行く岩田のマシンのスリップに入る。10%登りを上り切ったあたりで横へ並び2位に浮上!しかしゴールライン間近で再逆転を許す事となり、僅差の3位でのゴールとなった。

 


 
podium

     

徳留のコメント

事前テストでの手応えからすると、ウィーク通して予想以上にタイムが上がらず苦戦していました。
優勝どころか表彰台に立つのは難しいと感じていましたが、決勝では最終的に表彰台に立てて良かったです。
路面温度が高く、僕にとってはタイヤの選択が厳しい状況でしたが、中盤からはかなり良い追い上げも出来ました。

2位になれなかったのは残念ですが、ここを3位で乗り越えられたのはチャンピオン争いにとっても良かったと思います。
マシンにはウイーク通して幾つかトラブルが発生していましたが、決勝レースに向け最善の努力をして仕上げてくれたメカニックとスタッフに大感謝です。

1ヶ月後の次戦は、チームのホームコースでもあり、僕にとっても相性の良い岡山国際サーキットです。
優勝できるように頑張ります。