2014 オートポリス



昨年の岡山の事前テストでの負傷から半年。

怪我からの復帰に燃え、今年も“ Tome team PLUSONE”から
J-GP3クラスへエントリー。

チームプラスワンの松永氏を始め、 沢山の協力者の力添えもあり参戦出来る事となった。

メカニックは世界選手権を始めとした長い経験をもつ頼成(らいじょう)氏。強力なタッグを組みチャンピオンを目指す事となった。


今年はJ-GP3のレギュレーションが変更された。
レース参加者のコストダウンの為の措置として、大まかにはエンジン本体の改造が禁止となったのだ。
その為昨年よりマシン差が少なくなり、車体・サスペンション・ブレーキ等の足回りやECU(エンジンコントローラー)のセッティング、何よりライダーの技量が重要視される事となった。

ただ裏を返せば、昨年までのエンジンはほぼ使えなくなるという事で、コストダウンどころかエンジンパーツを新規で購入し直さなければならなくなり、逆に費用がかさむこととなってしまった。

鹿児島出身の徳留にとって九州ラウンドはホームでもあり表彰台獲得率が非常に高く、毎年劇的なレースを繰り広げ地元のファンに強烈なインパクトを与えている。

風光明媚な阿蘇の外輪山に位置するオートポリスサーキットは、地形を生かしたアップダウンの中にダイナミックなハイスピードのコーナーリングが続く他には無いヨーロッパ的なコースレイアウト。

 

一週間前の事前テストでは好調を見せていたが、テスト終了間際に激しい転倒を喫し背中や腰を強打してしまう。

診断の結果、背中の横突起を2本骨折していることが判明。
満身創痍でどれだけ走れるのか、とレースへのアプローチが変わってしまった。

今回が開幕戦。天気も安定しており一日早めの木曜日からの走行が始まった。
初日はやはり痛みを伴い思うように動けず、テストのタイムより5秒も遅い2’03秒台でスタート。
走る毎に身体の動きは良くなってきているのか、午後の走行では2分を切る。
しかし金曜日はペースの上がった走りに身体のコントロールが思うように効かず、なかなかタイムを上げられない状態である。


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ブリヂストン
HONDA

公式予選1回目

40分の公式予選。
「万全の状態ではないからこそ出来るだけ前に並びたい。」 と徳留。

予選では、ソフトよりのタイヤをチョイスし序盤は様子を見る。徐々にペースを掴み中盤には1’58秒台を記録し8番手あたりに付ける。
その後一旦ピットへ戻りハードよりのタイヤに交換。
様子を見ながらの周回を重ねるが結局大幅なタイムアップとならず、トップから1.7秒落ちの1’58”693で11番手。
4列目中央からのスタートが決定した。

公式予選2回目
予選日までとは打って変わって、朝から強風が吹き荒れる決勝日。
早朝8時からのウォームアップ。路面温度も低い中タイヤとマシンのチェックに徹した。


☆決勝レース☆ 14周  路面コンディション ドライ 

変わらず強めの風が吹き続けるオートポリスサーキット。

体調は万全の状態ではないが、怪我の影響は走るたびに薄れてはきており、4列目からどんな追い上げを見せてくれるのか。

出来るだけ良いスタートを決め、混戦を避け上位グループでレースを進めたいところだ。

10時過ぎJGP-3のレースがスタート。

徳留はまずまずのスタートを決めたものの加速で遅れ1コーナーへ進入。
コース中盤までに次々と順位を下げ、何と20番手位に落とし一周目を通過。

2周目に19番手、4周目に16番手とポジションをゆっくり挽回し5周目には14番手へ回復。
ベテランの宇井が率いる3台の集団を捕らえ8周目にはようやく9位に上げるが、前方とは10秒ほど大きく水をあけられている。

8位に上がった10周目あたりからは、若手の中山と序盤のコースアウトから追い上げてきた伊達とのバトルとなる。
徳留のマシンはこの決勝では絶不調で、前を追うどころか後続をなかなか振り切ることさえ出来ない。

迎えた最終ラップ。1コーナー進入で伊達をブレーキングでパスし8位。登りセクションで再度先行を許し、最終コーナーで早めの加速で速度を乗せコントロールラインまで逆転を試みるが、届かず9位でチェッカーとなった。

思ったような展開には持ち込めなかったが、怪我をおしての健闘は必ず残りのシーズン効いてくるであろう。

次戦は5月24・25日ツインリンクもてぎで初の2レースの開催となる!

徳留真紀のコメント

先ずは、今年も参戦出来る事について皆さまに感謝します。

レースは非常に残念でした。
1週間前のテストでは調子良く走っていたのですが、転倒で負った怪我の影響で流れが変わってしまいました。
ウィークでは骨折しているにも拘らず、走る度に身体の状況は良くなっていたし、レースではあわよくば優勝争いまで行けるはずと期待していました。

僕自身どちらかというとスロースターターではありますが、レースでは原因不明のマシンの加速に問題を抱え、取り返しの付かない所まで順位は下がってしまいました。
最終的には何とか一桁順位。ただ地元九州で本領発揮ならず残念です。
メカニックの頼成さんとマシンの不具合を検証し、今後同じ事の無い様にしたいです。

次戦は1か月後のもてぎで、土曜日曜で2レース開催です。
もてぎで行ったシェイクダウンでは良い感じで走れていますし、先ずは体を治して勝つレースが出来るようにしたいと思います。

今後とも引き続き応援宜しくお願い致します。