2008 第二戦筑波サーキット
 



インターバル明けの雨のSUGOを4位で終え、2位に1ポイントリードのポイントリーダーとして乗り込む第5戦鈴鹿。

今年の全日本はレースウィーク中の雨が異常に多いが、この鈴鹿戦もその例に漏れず、不安定な天候下でスケジュールが始まった。

金曜日のART合同走行。朝から雨が路面を濡らし、午前のGP125の走行前には更に猛烈な雨が降り始め、ピットロードはまるで川、グランドスタンドの階段は小さな滝になるほどの豪雨。
雨が小康状態となると、本来より約1時間遅れでスケジュールが進行。午前はウェットで、午後には何とかドライコンディションでの走行となり、雨は3番手、ドライでは2番手とまずまずの滑り出しとなった。

一週間前に行なわれたドライの事前テストでは、ドライコンディションでの足回りのセッティングに課題を残しているもののクラストップタイムをマークしており期待が持てる。

》鈴鹿サーキットウェブサイトヘ

 



 

朝方、雨がコースを濡らしたが予選前にはドライとなった。

鈴鹿サーキットで最もスピードの乗る1コーナーと130Rというハイスピードコーナーを得意とする徳留だが、その2箇所のセッティングが出せないでいた。「コーナーを他よりも一回り速く走る」必要があるのに、レベルを落としたスピードで突っ込んでもフロント周りが激しく暴れてコースから飛び出しそうになるの だ。
他のコーナーではそれほどの問題は起こっていないので、重要なその2箇所の為にバランスを含めて車体のセッティングを変更していく。
予選中は何度もピットへ戻っているため、タイム計測されない状態が続く。

徳留がよく言う「ピットインの嵐作戦!」というやつだ。

なかなか決まらない足回りではあるが、このままでは下位に沈んでしまう。
そして予選も最終ラップとなる周、ごまかしながらも自己ベストタイムを更新するペースでのタイムアタックに入る、が高速のダンロップコーナーで転倒したライダーのマシンが、不運にもコースのライン上に横たわり、これに道を塞がれることに。事故回避のためにアクセルを戻さざるを得ないため大きなタイムロスとなる。

結局、数周前に記録したタイムがベストタイムとなってしまい予選順位は3列目9位となる。

しかし、足回りのセッティングは良い方向への兆しは見え始めており、明日の決勝では抜群のコーナーリングでの追い上げを敢行したいところだ。
まず好スタートを決めて昨年同様の目の覚めるような追い上げが見たい。


 
 

 

予選でのセッティングをベースに、車体姿勢とリア周りのセッティングを変更し、それを確認するための走行となった。セッティング変更は若干良い結果となって現れ、最後のシケインでオーバーランしてタイムロスしているものの、自己の予選タイムを更新してウォームアップを終了した。



 

 

 

昨日まではストレートに対しての向かい風だったが、今日はうって変わって追い風となった為、それによる回転数の上昇とストレートエンドでのパッシングに対応する為、決勝前にギアレシオの変更を行なった。

午後2時15分GP125のレースがスタート。
3列目9番手グリッドからの飛び出しは悪くなかったが、1コーナーまでに順位を落としその後数台にパスされ一周目をなんと16位で通過。予選順位よりもさらに後方へ落ちてしまい、急速な順位の回復が望まれる。しかしなかなかポジションが上げられない。
足回りのセッティングの問題以上に、普段よりエンジンが走っていない様だ。さらに前を走るライダーの転倒が相次ぎ、トップグループと離されてしまう。

不調なエンジンと、それをカバーし切れない足回りという厳しいマシンの状態ではあるが、粘りのライディングで3周目に12位、6周目に10位、9周目には8位へとポジションアップ。既にトップ争いには4秒ほど水を空けられているが、10周目にはセカンドグループを抜け出すべく7位へ。
そして迎えた最終ラップにはグループの先頭である6位に浮上する。
しかしヘアピンでブレーキングをミスし2台にパスされる。スリップストリームを使いバックストレートと130Rでのパッシングを試みるが横に並ぶことも出来ず、順位を上げられぬまま残念な8位でチェッカーを受ける。

ランキングで徳留を追っていた菊地が優勝し、ランキング争いで逆転され11ポイント離される結果となった。

 

徳留のコメント

残念です。

高速コーナーでのセッティングは改善しましたがいまひとつ。またそれ以上に、レースではエンジンが走ってくれませんでした。グリッドでキャブセッティングを変更したのが原因だったのか・・・疑問です。
追い上げについても、お陰でいつものリズムに乗れずに苦労する展開でかなり周回を費やしました。
最後何とかセカンドグループのトップには立ちましたが、最終ラップのヘアピンでは僕のミスで順位を落としました。
どちらにしてもストレートで抜かれたとは思いますが・・・。

次回は遂に!最終戦の岡山です。

実は僕、今年は何だかんだで決勝で思いっきり走れていないんです。
色々課題はたっぷり。チームの皆も頑張ってくれているので、一ヶ月の間にチーム一丸となってまとめて行きたいです。
最終戦は優勝しかないですよね。と言うか僕も勝ちたいです!
自分の走りとチームとマシンの実力をまとめれば、良い結果が出るのは分かっているので、あまり気負わず行こうと思います。

最終戦の岡山国際サーキットも好きでかなり得意なコースだし、まずは絶対に悔いの残らないレースをしてチャンピオンへの可能性を広げたいと思います。